11月のキッチンノートとご報告

11月のキッチンノートとご報告

近況とご報告とミニレシピ。

まずはじめにご報告です。

2025年4月。3冊目の著書を出します。

その制作に集中するため、しばらくRomantic Foodiesでのレシピの発信とグルテンフリーミックスの販売をお休みさせていただきます。楽しみにしてくださったみなさま、ミックスをご愛用いただいているみなさま申し訳ございません。

これまで2冊の著書を出してきました。その2冊から溢れるアイディアは、日々、数珠のようにつながり、新たなおいしい発見が生まれています。

伝えたいな、作ってほしいな。その小さな発見を束ねて、手触りある小さな世界を作りたい。そんな気分でレシピを作っています。

ただ、これまでにない新しい作り方に取り組み、知らない山を一人で登っているような制作の日々。まだまだ長い山登りになりそうな不安から、悩みつつ、レシピのお休みを決めました。それなのに!ひとつだけ、どうにもこうにもお伝えしたいレシピが生まれてしまいました。11月のこの瞬間のときめきを、ここに書かなければいけない。「セレベス」へのときめきを。

 

どうしても伝えたい、セレベスのケーキ。

 

ご覧ください。この美しい断面を!千切りに見え隠れする、白い野菜が何かわかりますか?

その正体はなんと。

セレベスです。

伊豆で買ってきたセレベス。里芋をどうしても買いたくて、忙しい合間をぬって伊豆の家に帰りました。そこで手に入れた無農薬のセレベス。笑っちゃうほど大きい。まるでイノシシの赤ちゃんのよう。

都会では見慣れないセレベス。セレベスは里芋の一種で、ぬめりが少ないの特徴。さらに買ってきたこの芋はセレベスの「親芋」。里芋には「親芋」と「小芋」があります。普段都会のスーパーで出回るものはほとんどが「小芋」、親芋はなかなか市場に出回りません。私は実はこの親芋が大好き。小芋よりも粘り気が少なく「ねっとり感」よりも「ホクホク感」がおいしいのです。

つまりこの「セレベスの親芋」は里芋界のなかでも、とびきり粘り気の少ない里芋です。好みによっては「ねっとり感」を期待して食べると、少し残念に思うかもしれません。でも!この質感こそ、ケーキにするはぴったりなのです!

2024年ベスト野菜ケーキof The Year をあげたい、自信のおいしさです。

むっちり、ジューシー。セレベスじゃなきゃ叶わないこの食感。ぜひ味わっていただきたい。と、書きつつも、きっとほとんどの人がセレベスの親芋を買うことは難しいかな。ひとまず来年の私に向けてレシピメモ(簡易版)を残します。

セレベスのケーキのレシピメモ

  材料(18cmパウンド型 1台分)

  • セレベス千切り 270g
  • 卵 2つ
  • メープルシロップ 70g
  • 米油 40~50g
  • 塩 小さじ1/3
         +
  • グルテンフリーミックス150g
  • あるいはお好みの粉140g+重曹小さじ1/2

 

作り方:

セレベスは皮をむき、しりしり器で千切りにする。

書籍「まいにち食べたいキャロットケーキ」と同じ手順で作る。

 

と、かなりラフなレシピですみません。でもキャロットケーキが得意な方ならきっと、おいしく焼いてくれるはず。

幸運にもセレベス(の親芋)が買える地域にお住まいの方や、農家さんに、このレシピが届けばうれしいです。

 いつか里山で里山カフェを開いて、このセレベスのケーキをみんなに食べてほしい!また、新たな計画性のない老後の夢が増えた2024年11月のおわり。まもなく師走。焦らずいきましょう。urara

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