バリ島の、緑と花と果物と。

バリ島の、緑と花と果物と。

世界中の花柄を集めたい。キャロットケーキを味見したい。そんな衝動に駆られたら、グレーな東京を抜け出して、ふらっと旅に出よう。そこでしか出会えない景色を目に焼き付けて、カラーパレットに追加すれば、いつでもハートはカラフルでいられるから。

連載コラム / 旅するRomantic Foodies  Vol.8  

GOOD MORNING from BALI!リトリートなバリの休日。【前編】


春やすみ、家族でバリ島へ。一人旅がつづいていたので、ひさしぶりの家族旅行。移動でくたくたになり眠るだけの初日。翌朝、目覚めると、その疲れが一瞬で吹き飛ぶほど、眩しいグリーンが目に飛び込んで来た。

ウブドにやってきた!

十年以上ぶりのバリ。はじめて訪れた時に、次来る時はウブドに泊まろうと決めていた。緑あふれる、山あいの町、ウブド。バリに来るなら、海よりもグリーンの中にいたい。緑の中で、いざ!リゾートを味わうぞ。

人生最高なヘルシーモーニングに、ハートが目覚める。

滞在したSwasti Eco Cottagesのレストランでモーニング。このモーニングが、「自分史上最高朝ごはん」を更新してしまった。

ホテルのガーデンファームで育った野菜と果物たっぷりの食事。たくさんのメニューに中から、ひとり2つのfoodと2つのドリンクがセレクトできるスタイル。多くのメニューがグルテンフリーやVeganメニュー。家族四人でいろいろと頼んだあら、テーブルの上は朝からパーティーのよう!

パンの代わりにカリカリにベイクされたタロイモのエッグズベネディクト。イングリッシュマフィンのエッグズベネディクトよりも好きかも。

ユニコーンのラテアートにときめく!ターメリックラテ。

目先の池に咲く蓮の花。朝の光を浴びながらいただく、朝ごはん。

「蓮の花のなかには神様がいるんだよ」と神様の絵を描き出すむすめ①(7歳)。食後にはむすめ②(13歳)と、ヨガのレッスンへ。ウブドの風を感じながら、からだもほぐれる。90分のレッスンの後「気持ちよかった!またやりたい!」との感想にびっくり。私が13歳の頃だったら、絶対にリタイアしていたと思う。レッスン中に、窓から猿がのぞいていて、目が合った。近くにあるモンキーフィレストの猿が遊びに来たのだろう。


猿、ひつじ、かたつむり、ヤモリ、子猫。このコテージで出会った動物たち。みんな愛されている顔をしていた。自然に、ひとに。
ミーハーで目移りしやすい私が「また訪れたい!」と思える貴重な宿との出会い。幸先の良い旅の始まり。

町並みを彩る、お花とお菓子。「今日が美しくあるように」と、祈り続けるバリの人たち。


バリを歩いてると、いたるところで見かける「チャナン」。バリの人たちが毎日、朝晩かかさず、神様に捧げるお供物。

お花の上に、炊き立てのごはんをお供えしたものや、

ごはんの代わりにクッキーやキャンディをお供えしたもの。

器の形も、デザインも、さまざま。

朝の市場でも、チャナン用のお花がたくさん売られている。

こちらは、チャナンを作っているところ。

リズミカルに、丁寧に、やさしく花を盛り付けていく。まるで職人がお菓子を作るかのような手捌きに、しばし見惚れる。

「今日が美しい日でありますように」と祈り、このチャナンを供えるそう。なんて素敵な文化なのだろう。

初日はチャナンを踏み潰さないように、慎重に街を歩いていた。でも、道のあちこちには、通行人に踏み潰されたチャナンを見かける。そして、そんなことをあまり気にしないおおらかな空気も、またバリらしさ。バリの人たちにとって、お花は消耗品。野菜を買うように花を買い、毎日、毎日フレッシュな花を供え続ける。信仰のもとに美しい文化が繋がれていくのだ。

私が東京で花を買う時はちょっとおめかし気分のときだけ。こんな風に毎日の暮らしが花に溢れていたら、どんなに素敵だろう。グレーな東京では叶わない、フローラルな暮らしを夢みる。と、夢を見ながらも、お花よりも果物に目が入ってしまう。結局、花より団子な日本人。

バンレイシに、ドリアン!東京じゃ食べられない、南国フルーツモーニングを食べよう。

バリに来たら絶対に食べたかった、「ドリアン」!

ローカルのおばあさまにいいドリアンの買い方を教わった。しっかり匂いがしないとまだまだダメだと首を振る。言葉は通じなくても、身振り手振りで、こういうことは、ちゃんと伝わる。そんなやり取りも旅の楽しみ。

結局、この日はいいドリアンが買えず諦めることに。ちなみにウブドの朝一は夜明け前の5時半頃から始まる。7時に来たときは良いドリアンはほぼ、売り切れ。二日目に早起きして無事ゲットしました。みんなドリアンが大好きなんだね。

もうひとつ、東南アジアに来たら、絶対に食べたいのがこちら「バンレイシ」!

別名「釈迦頭(しゃかとう)」という、名前の通りお釈迦様の頭のような形の果物。見慣れない見た目に尻込みしてしまうけど、ベトナムで食べた思い出の味。このおいしさを、家族に伝えられる時が来た!

朝市で買った果物を持ち帰り、ヴィラのプールサイドでフルーツモーニング。

熟れていて、食べ頃のバンレイシは、手で簡単に割ける。種の周りについてる実をしゃぶる感じ。カスタードのような濃厚な甘みで、とってもおいしい!

「果物の女王」マンゴスチンも。

包丁で切って、スプーンで食べてみた。ほんとうは、手で皮が剥けるみたい、上品な酸味と甘味でとってもおいしい!まさにクイーンの味わいだ。

そして!果物の王様!ドリアン。

強烈な匂いと噂されるドリアン。食べるのはとても久しぶり。好き嫌いの分かれるドリアン。さあ、どんな味か?ドキドキしながら食べてみると・

美味しい!私はドリアンが大好きだ!

ちなみにこどもたちはおいしい!と言いながら、食べてるうちに「もういいや」と。夫は「おいしいね」と言いつつ「量は食べられない」と。私はよろこんで、大量のドリアンを贅沢にいただきました。

気になるドリアンのお味は?下任田ネギの辛味を抜いてカスタードのように甘くしたような味。

この説明伝わるかな。urara流にドリアンの味を解説してみます。

まず、独特の匂いはネギの匂いに似ている。長ネギのような玉ねぎのような。下任田ネギのような。ネギのくさみ。
まず、下任田ネギのあま〜いトロトロの部分を頭の中にイメージしてください。その生のネギから辛味をすべて抜きます。そして、サトウキビのような濃厚な甘みを注入する。酸味はゼロです。
大きな種の周りについた果肉はトロトロ。カスタードクリームのよう。食べる部位によって、舌触りや甘味が違う。だからどんどん食べてしまう。「悪魔の果物」と称されるのも納得。やみつき、魅惑のおいしさだ。食べ過ぎた!

お腹いっぱい食べたら、プールに飛び込もう。誰の目も気にせず、本気のクロール。飛び込みだってやりたい放題。プライベートプールってこんなに気持ちよかったのか。

こどもといっしょに、こどもに戻る、バリの休日。


後半はバリのカフェめぐり。ナチュラルでヘルシーでメインドフルネス。バリならではのカフェの魅力にハマりました。つづく!urara

 

 

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