デーツシロップで作る、自家製あんこのレシピ。

ずっと憧れていた、雪平鍋を買いました。新豆の小豆も。さあ、あんこを炊こう。小豆は大豆と違って水に戻さなくていいから、思い立ったらすぐに炊き始めることができるのがうれしい。

あんこが好きです。キャロットケーキ修行を積む傍ら、地道にあんこ修行を積んでいます。東京、京都の老舗のお汁粉を食べ比べたり、大福を食べ比べたりすることは、密かな楽しみ。

ただ、どの名店のあんこを食べても「美味しいけれど、ちょっと甘すぎるな。」と思うのです。だから、自分がしっくりくる味付けを求め、定期的に甘さ控えめのあんこを炊いている。

サッとザルでお豆を洗ったら、鍋にお水と小豆を入れて火をつけて。ちなみに私はガス火ラバー。キッチンで日向ぼっこしながらあんこを炊く、冬の時間が大好き。

沸騰したら、お玉でお湯を掬い、半分ほどのお湯をボウルに捨て、その分新しいお水をザーッと加えます。お湯を全てザルにあげて茹でこぼすよりも楽チン。

小豆の炊き方はいろいろ。お湯を変えずにアク抜きせずにそのまま茹でるやり方もある。私はその間をとって「お玉で救う→差し水をする」を繰り返す方法で小豆を茹でるのが今のところ気に入ってます。

掬う、捨てるを繰り返すうちにこんな風に煮汁が段々と濃くなる。 

コツは小豆を「踊らせ続ける」こと。差し水をたっぷりに、鍋の中はいつもお湯で満タン、火はちょっと強め。

40分ほど、コトコト。４、５回ほど水を入れ替えました。小豆が柔らかくなったかな？途中で小豆をつまんで、味見。いい感じに皮が柔らかくなったのを確認してから、甘みをつけます。

お砂糖を使わずに、デーツシロップで甘みをつけて。低GIでヘルシー、酸味も癖も少ないデーツシロップは小豆にぴったり。ギルトフリーなあんこになります。（ちなみにデーツシロップは業務スーパーや神戸スパイスで安く買ってストックしてます。）

お塩は5g、小さじ１ほどが目安かな。目分量で、塩梅。甘さ控えめなぶん、塩気はしっかりと。

木ベラに持ち替えて、弱火で水分を飛ばしながら、煮詰めます。小豆の皮を傷つけないよう、優しく。

ちょっと破けちゃった。でも宝石みたいに可愛い小豆！

このくらい煮詰まったら、いったん今日の煮込みは終了。保存容器に移し替えて、冷蔵庫で一晩寝かせます。煮物は冷める時に味が染み込むので、この時間で、ゆっくりと甘みがおまめに染み込んでいきます。

さて、翌日。

まずはゆで小豆を取り分けて瓶に詰めて。お豆のホクホクを味わう茹で小豆の出来上がり！残りの小豆は練り上げて、あんこにします。

鍋底をやさしく木べらで練りながら、焦げ付かないように水分を飛ばします。

鍋肌チェック。このくらい水分が飛んだらOK。小豆は冷めると、水分がグっと減ってモッタリするので、目指す感じより水分がまだ多いかも、緩いかも？と思うところで鍋の火をとめます。

完成！あったかあんこ、もちろんつまみ食い。

たくさん作ったので瓶詰めに。ガラス瓶は熱湯をかけて煮沸殺菌、あんこは冷めてから瓶に詰めます。温かいうちに詰めちゃうと余計な水分が出ちゃって痛みやすいので。

黒いマスキングテープで封をして、ラベル風に。白い色えんぴつや油性の白いマッキーで文字やメッセージを添えたら、さりげないギフトにもぴったり。

バレンタインのギフトに、あんこを贈ろう。甘いものが苦手な人にこそ食べてほしい、程よい甘さにできたから。

大根の皮ケーキに挟んで、ヘルシーなあんこサンド。大根の和の香りと、あんこの和風が相まって、とってもおいしいです。大根ケーキのレシピは「まいにち食べたいキャロットケーキ」より。冬におすすめのほっこりな味わい。

焦らずにゆったりと、お豆を煮る。それは料理をちょっと飛び越えた、遊びのような時間。自分の中の「塩梅」を探る時間。2月の空気のなかで、そんな心の余白を味わいながら春を待とう。冬はあんこ。春もあんこ。しばらくあんこの愛しい季節を楽しむぞ。urara