うすしお味だから、たっぷり使える。発酵玉ねぎで広がる春レシピ。
春は、野菜売り場からやってくる。
新玉ねぎが並んだら、春の始まり。甘くてみずみずしい新玉ねぎをたっぷり味わう、「玉ねぎ麹」を仕込みましょう。
しょっぱくない、urara流うすしお玉ねぎ麹のレシピ。
私の作る玉ねぎ麹は、一般的なレシピよりも、使う塩の量はぐんと控えめの「うすしお味」がポイント。塩気よりも旨みを凝縮させた配合です。これまで玉ねぎ麹を作ってみて、塩加減が難しいと思ったり、使い方に困ってしまった人にもおすすめしたい、初心者さんにもおすすめの発酵レシピ。
材料 新玉ねぎ 600g(大2コ) 米麹 150g(玉ねぎの1/4) 塩 6g(小さじ1) |
作り方:
①玉ねぎは皮をむき、すりおろす。
②乾燥麹を手でほぐしながら、清潔な耐熱ガラス容器に入れる。
③②にすりおろした玉ねぎと塩を入れてよく混ぜる。
④③を炊飯器に入れ、保温スイッチをONにし、蓋をあけたまま8時間ほど発酵させる。
(途中で清潔なスプーンで何度かかき混ぜる)(ヨーグルトメーカーや発酵調理器は55~60℃で同時間発酵させる)
うまみたっぷり!発酵たまねぎの完成。
発酵たまねぎが完成したら、まずはお味見をどうぞ。
(私は今回、玄米麹で作りましたが普通の麹でも、生麹でもOKです)
甘みと旨みがたっぷり!サラダにあえたり、納豆のタレの代わりにトッピングしたり、そのまま食べてもおいしいです。
さらに!この「うすしお発酵玉ねぎ」を使えば、料理にコクと旨みがプラスされ、いつものレシピがもっとおいしく。市販の出汁や調味料に頼らなくとも、魔法のようにお料理上手になれちゃいます。
「うすしお」なので保存期間は冷蔵庫で1週間ほど。でも栄養たっぷりの新玉ねぎは、ちまちま食べるよりも、一度にたくさん食べたい私には、1週間で食べ切るくらいの量がちょうど良いのです。しょっぱすぎる麹は、塩加減が案外難しかったりするので・・・。その点、この「うすしお発酵玉ねぎ」は、しょっぱくないので、塩加減を好みで調整しやすく、とっても便利。目分量クッキングにぴったり。
さあ、このうすしお発酵たまねぎをガンガン使って、キッチンを回しましょう。
うすしお発酵玉ねぎで広がるレシピ
①発酵たまねぎポトフ
まずは春野菜のポトフ。発酵たまねぎをたっぷり使えば、コンソメいらずで深みのある味わいに仕上がります。火の通りの早い「うち豆」を使って、タンパク質も豊富なポトフをご紹介。
うち豆をたっぷりの水で茹で、マッシュルーム、芽キャベツ、発酵たまねぎを加え中火で火が通るまで煮ます。味見をしながら塩気が足りない場合は、最後に塩を加えて味を整えましょう。春ならではの芽キャベツは私の大好物。固めに茹でるのが好みです。
②発酵玉ねぎベジカレー
余った①のスープに、たっぷりの発酵玉ねぎを追加してカレーアレンジ!たっぷりのキャベツの千切り、ココナッツミルク、すりおろしたにんにくを加えて、軽く煮詰めて、Veganカレー。ガラムマサラと隠し味の味噌で味を整えます。忙しい平日に、玉ねぎを刻む手間が省けるので、とっても便利!プラントベースでもしっかりコクのあるおいしさです。ケール炒めとターメリックレモンライスを添えたら栄養もエスニック気分も満点。
③発酵玉ねぎのミートソース
発酵玉ねぎはミートソースづくりにもぴったり。市販の調味料に頼らずに、無添加でコクうまに仕上がります。オリーブオイルで挽肉を炒めたら、少量の水、発酵たまねぎ、トマトソースを加えてソースを煮詰め、ナツメグ、オールスパイス、塩胡椒で仕上げます。ケチャップを使わなくてもこんなにおいしいのは発酵たまねぎのおかげ。
今日はベジミートを使って、ヴィーガンパスタに。そう、発酵たまねぎは、ヴィーガンレシピにぴったりなのです!
④お豆腐シュウマイ
しっかりと水切りをした木綿豆腐に、発酵たまねぎ、しいたけのみじん切り、白胡麻を入れて、ごま油を少し。よく混ぜたらシュウマイの皮で包み、余ったシュウマイの皮を千切りにしてトッピング。セイロで蒸しあげれば華やかな見た目の花シュウマイが完成。春の気分も高まります。
発酵たまねぎマジックで、豆腐もうまうまジューシー。あっさりと軽やか。だけど、心まで満たされる、プラントベースならではのおいしさです。
ギョーザもおいしく焼けました。
肉の餃子への未練がふっとぶほど美味しく焼けた、ヴィーガンギョーザ。でも、もしかして発酵玉ねぎの代わりに発酵長ネギを使ったら、さらに中華なおいしさになるだろうか?レシピをもうひと練りしたくなる。ヴィーガン餃子の研究は続きそう。
と、いつも研究熱心な私の(自画自賛)、渾身の研究が一冊の本になりました。
2冊目の著書「まいにちおいしいベジマフィン」を、4月23日より山と渓谷社さんより発売します。
amazonでの予約販売も始まりました。
1年間、季節の野菜をみつめ、数えきれないマフィンを焼いてきた私の研究とひらめきをコツコツと書き溜めてきました。Romantic Foodiesで未掲載のレシピもたくさん、写真や構成もすべてこの1冊のために編集した、大切な一冊です。
ただいま、本の制作は追い込みどき、そのぶん、Romantic Foodiesのレシピの更新頻度もゆったりになってしまったこの頃でした。
4月、紙の上での新しい出会いを楽しみに・・・と書きつつも、ドキドキ、そわそわ、ザワザワの入り混じる心境です。春までのカウントダウンが、始まってしまった。urara