桃とセロリのサラダ

桃とセロリのサラダ

桃の季節がやってきた。うぶ毛に包まれた桃を見ると、いつも伊丹十三の「スーパーの女」のワンシーンを思い出す。果物売り場に並ぶ桃にブスブスと指を刺す、奇妙なおばあさん。ちなみに映画の主人公はスーパー大好きの主婦。20代、初めてあの映画を見た時は、他人事の話だったのに、いつの間にか私も最強のスーパーの女になってしまったぞ。

桃を触らずとも、桃の完熟を見極められる。値段と、大きさで「今が買いどき!」のタイミングが掴めるようにもなった。立派なスーパーの女だ!この桃はちょっと傷モノでお得だった。そうだ、桃のサラダにしよう。

合わせるのはセロリの糠漬け。最近のブームです。

糠を落としたら、包丁で千切りに。桃のサイズと合わせるとバランスgood。ミントを散らしたら、初夏の爽やかなサラダの出来上がり。

桃の香りとセロリの香り。糠漬けの塩気が、桃の甘みを引き立てる。えごまオイルを添えてもおいしい。素材を切って並べるだけのサラダ。でもお皿の上のパレットで、遊ぶことが楽しいんだ。お絵描きするみたいにサラダを作ろう。毎日サラダ。夏はサラダ。

桃を脇役にすると新しい美味しさに出会えるね。

マフィン台が、果物置きになっている夏のキッチン。ぷかぷか浮かんでるみたいでかわいい。今年は桃でたくさん遊ぼう。毎日のお料理で、これからも「スーパーの女」を極めつつ、遊び心はずっと忘れずにキッチンに立ちたい。立とう。一生楽しく。そんな気持ちで未来と過去を見つめる7月7日。12回目の結婚記念日でした。urara