キッチンを飛び出して。新しい物語をはじめます。
2月。冬が苦手な私は、今年も冬に負けています。思い返せば、去年の今頃はちょうどGood Morning Sweetsの出版の前。緊張と不安でいっぱいの2月。あれからあっという間に一年が過ぎました。
自費出版で本を作るという、実は、結構リスキーな試みでした。それでもあの時、作らずにはいられなかった一冊。1年かけて、たくさんの方にお届けすることが叶いました。たくさんのポップアップで、うれしい出会いもたくさんありました。季節をひとめぐりして、やっと言えます。やっぱり作ってよかった!この喜びを味わいたくて、ワガママに作った一冊、紙の上で出会えたみなさまに、あらためて感謝を伝えたいと思います。

Good Mornig Sweetsで描きたかったこと。
Good Morning Sweetsは私がずっと研究してきたグルテンフリースイーツのレシピ集。でも、実はレシピという「情報」よりも、もっと伝えたかったものがありました。いや、連れて行きたかった「世界」というほうがしっくりくるかもしれません。My Perfect World

頭のなかに存在する、かんぺきにラブリーな世界。バカみたいにこどもじみた、ドリーミーな世界。でも大人しか、その鍵を開けることができない。そんな世界を描きたかった。この1冊を作って、やっとRomantic Foodiesが完成した、と思います。

レシピ本、バッグ、パジャマ、スイーツ。謎のぬいぐるみ。思いつくまま、自由に、いろいろなアイテムを作ってきました。
「Romantic Foodiesって一体なに屋さんなの?」と聞かれるといつもその答えに悩みます。でももう、もはや「謎なんです」が正しい答えなのかも。そんな答え、ビジネスシーンで言ったら怒られちゃうかな。でも謎のままでもいいじゃないか。世の中わかりやすいことが多すぎる、わかりやすくてつまらない。少なくともRomantic Foodiesでいっしょに遊んでくれるみなさんは、そんな野暮なことを言わず、言葉なんて使わずに、Romantic Foodiesというお庭で自由に遊んでくれている。そう、言葉がないほうがロマンチック。世界は言葉で溢れすぎててうるさいから。

街なかでRomantic Foodiesのバッグを持った、おしゃれなひとを見ることが増えたこの頃。4年前、ブランドを立ち上げて最初に作ったアイテムがトートバッグでした。当初、私がどうしても欲しかったバッグ。ある春の日、ふと心に浮かんだRomantic Foodies。さらりと長い肩紐と、鮮やかな色合いのバッグをぶら下げて、東京の街を颯爽と歩きたかった。はじめはたった4色のバリエーションしか作れず「100色のバリエーションを作りたい」と言いながら、そんなに売れないよね、無理だよね、諦めていました。しかし、気づけば今では数えきれないほどの種類のカラフルなバッグが並んでいる。100色にもうすぐ届きそう。
Romantic Foodiesというお花畑で。

その広がりはまるで花畑のよう。そう、花畑!Romantic Foodiesはお花畑なのだ。みんなの心の中にある、ノスタルジックでファンタジーな永遠の花畑。
あなたのその素敵なお花を枯らさないでねー!ってすごく勝手に、おせっかいに願っている私。誰目線なのか?自分でもわからない、謎の使命感と情熱にいつも駆られていて、ものづくりを続けています。
ですが、2026年の春は、本を出版しません。これまで3年続けて本を出してきたので、久しぶりの休息か、と思いきや、休息はやっぱりありません。2026年2月。新しいブランドを立ち上げました。
キッチンを飛び出して、新しい世界を描きます。
「キッチンのときめき」をコンセプトに始まったRomantic Foodies。いよいよ、つくりたいものが、キッチンから飛び出してしまいました。
それで、新しい宝箱に、新しい宝物を並べていくことにしました。


宝石の指輪。どうしても欲しくて作った、ハートのリング。おもちゃみたいに大きな天然石のクリスタルハート。こどもの心を永遠に忘れない、自分への誓いを込めて。

みずみずしく、キラキラしたときめき。これから先、外見は確実に老いてゆく。不自然に抗うのことには違和感があるけど、ハートのなかのきらめきだけは失わずに、抗い続けたい。その誓い。

ごろっとキャンディみたいな天然石に重めのシルバー。正直、誰にでも似合うデザインでもないし、サイズも限られる。だからこそ、シンデレラの靴のように、ぴたりと似合う誰かにいつか出会える日を待っている。

宝石は、旅をしている。数万年、数十万年の月日をかけて、結晶になり、誰かに掘り起こされ、売られ、削られ、旅ををする。いつか、誰かのもとに届く日まで。天然石は地球が生み出した、ロマンスそのもの。
世界を旅する宝石を集めて。
旅するために生きてる、と言い切れるほど、いつも旅への刺激に焦がれています。
これまでコラムにも書きとめたとおり、2025年は色々な場所を旅してきました。ふと思いついて出かけたトルコ。ボスポラス海峡のきらめき。バリの朝の目覚めと高揚感。タスコの街でシルバーを探し、RPGみたいな遊び。そして、宝石をもとめ何度も冒険をしたインド。ずっと未知なる憧れの地でもあり、恐れ多い土地でもあったインドが、今ではホームのように思える場所と友達、familyと思えるひとたちと出会えました。
しかし、旅のゴールは意外にも日本にありました。思いがけない運命みたいな出会い。私の描く妄想を、手触りある形に変えてくれる職人との出会いも。
色石のカラーパレットで、シルバーの印影で。描きたい世界を描く。新しい魔法を見つけたよたな気分です。
色石のカラーパレットで描くもの。

光輝く、天然石だけが持っている色。CMYKでもRGBでもない世界。肉眼で感じる色。皮膚の上で感じる色。
ラフスケッチ、宝石の研磨、ジュエリーメイキング。すべてが手作業で生まれるもの。その魅力はスマホごしで伝えきれないかもしれない、と思って、まずは展示会を開くことを決めました。
3月。展示会のおさそい。

宝石と物語
gogojenny
3月のはじめの週末に、gogojennyの展示会を行います。
白金のプラチナ通りを曲がったところにある、素敵な白い建物でお待ちしています。その頃には暖かくなるでしょうか。
くわしくはgogojennyのインスタグラムより。来場自由ですがジュエリーのご試着はご予約優先となりますのでご注意ください。
※オンラインでの販売については今後改めてお知らせします。

謎の物語。謎を解き明かす旅が始まります。新しい旅は一人旅じゃなくて二人旅。壮大な長編映画の幕開けみたい、楽しくなると思います。

Romantic Foodiesの世界がやさしい陽だまりの世界だとしたら、
gogojennyの世界は怪しげな夜、不吉な虹。

自分のなかにある善意とやさしさはすべてRomantic Foodiesにつめこんで、
そこにあぶれてしまったものをgogojennyにつめこみました。
「人生は甘美でいいのだ」と信じたくて、はじめたRomantic Foodies。
「甘美じゃない人生なら、長生きなんてしたくない」と言い切りたいgogojenny。
歪んだ世界に中指を立て。怖がられないようにぶりっこして、キラキラのハートを掲げて。そんな物語を、はじめます。
(Romantic Foodiesももちろん、つづきます!)urara


